薄毛対策をいつ始めるべきかという悩みに対してハミルトンノーウッド分類は非常に明快な答えを提示してくれます。結論から申し上げますとこの分類においてステージ二の兆候が見え始めた時こそが最もコストパフォーマンスが高くかつ高い効果を期待できる黄金の治療開始時期です。ステージ二は生え際がわずかにM字になり始める段階で周囲からはまだ気づかれないことも多いのですが本人としては髪のセットが決まりにくくなったり抜け毛の質が細くなったりと変化を感じ取っているはずです。この段階であればフィナステリドやミノキシジルといった標準的な治療薬によって進行を食い止めるだけでなく元の健やかな状態に押し戻すことが比較的容易です。しかしステージ四や五まで進行してしまうと毛包自体の活動が停止してしまい薬だけでは十分な発毛が得られない可能性が出てきます。そうなると自毛植毛などの外科的手段を選択せざるを得なくなり費用面でも身体面でも負担が増大することになります。ハミルトンノーウッド分類の各段階を登山の下りに例えるならばステージが低いほど斜面は緩やかで引き返す力も少なくて済みますがステージが進むほど急勾配になり自力で戻るのが困難になるのです。したがって自分の頭髪が分類上のどの位置にあるかを定期的に定点観測することは非常に理にかなった行動です。数ヶ月に一度スマートフォンで生え際と頭頂部の写真を撮影しハミルトンノーウッド分類の図と見比べる習慣をつけてみてください。もし前回のチェック時よりもステージが一段階進んでいると感じたらそれは迷わず専門医に相談すべきタイミングです。AGAの治療において最も悔やまれるのはもっと早く始めておけばよかったという声でありその後悔を防ぐための基準こそがこの分類なのです。自分に合った治療法はステージによって異なります。初期であれば予防と維持に重点を置き中期以降であれば攻めの発毛対策を検討するといった戦略的な思考を可能にするのがハミルトンノーウッド分類の真価です。手遅れになる前に客観的な指標を用いて自分の髪の未来を守る決断を下していただきたいと思います。