「ミノキシジルを求めて来られるお客様の多くは、非常に真剣で、かつ少しの不安を抱えていらっしゃいます」と、都内の大型ドラッグストアで長年勤務するベテラン薬剤師は語ります。第1類医薬品であるミノキシジルは、薬剤師による説明が義務付けられていますが、そこでのやり取りは単なる形式的なものではありません。薬剤師の視点から最も重視するのは、お客様がその薬を安全に使い続けられる状態にあるかという点です。「血圧が高い方や、心臓に持病をお持ちの方には、慎重にアドバイスを差し上げます。また、意外と多いのが『すぐに生える』と誤解されているケースです。私たちは、毛周期の仕組みを説明し、まずは四ヶ月、焦らずに使い続けていただくようにお伝えしています」と彼は言います。現場での相談内容は多岐にわたり、最近では若年層からの相談も増えているそうです。早い段階で予防的に始めたいという方には、副作用のリスクとベネフィットのバランスを丁寧に説明し、納得した上での購入を促します。また、女性のお客様が男性用の高濃度ミノキシジルを購入しようとされる場面もあり、その際は女性の頭皮には刺激が強すぎることや、女性専用の製剤があることを適切に案内するのも重要な役割です。薬剤師としての本音を伺うと、「お客様が二本目、三本目を買いに来られた時に、『抜け毛が減ってきた気がする』と笑顔で報告してくださるのが一番嬉しい瞬間です」と目を細めます。ドラッグストアは医療機関よりも敷居が低く、日常的に通える場所だからこそ、私たちは健康の門番として、お客様の悩みに寄り添いたいと考えているそうです。ネットで購入する手軽さも理解できますが、やはり顔を合わせて、その時の体調や頭皮の様子を直接伺い、プロとして背中を押してあげることが、治療の成功率を高めると信じている、という言葉には重みがありました。これからミノキシジルを始めようと考えている方には、ぜひ恥ずかしがらずに、お近くのドラッグストアの薬剤師を頼ってほしい。その対話の一歩が、結果として最も安全で確実な発毛への道に繋がっているのです。
街の薬剤師が語るミノキシジル相談の現場と本音